コロナ収束後のマスクはどう変わる?マスク特化型ブランドに今後の展望をインタビュー
コロナが収束したらマスクは必要なくなるのでしょうか?
徐々に落ち着きを見せているご時世のなか、今回はそんな疑問を、マスク特化型ブランド「We'll」の代表に伺いました。
代表の藤井は、
「マスクはこれからも、ポジティブな意味で着用する存在にしたい。」と話しています。
マスク生活の未来は、一体どのように変わっていくのでしょうか。
この記事では、マスク特化型ブランドだからお伝えできるインタビューをお届けします。
Index
●コロナ禍に設立したマスクブランド
●5000億円にも拡大したマスクの市場規模
●コロナが収束すると、マスクブランドは必要なくなってしまう?
●多くの人が感じている「マスクをつけてよかった」という経験
●不織布にはない、布マスクならではの価値とは?
●約8割の人が「コロナ収束後もマスクをつけたい」と回答
●コロナ禍に設立したマスクブランド
We’ll(ウィール)は「人と社会に心地よく」というコンセプトのもと、2020年11月に誕生したマスク特化型ブランドです。
この1年で新型コロナウイルスの拡大が広がり、今やマスクは必須アイテムとなりました。
We'llはそのニーズに合わせて、さまざまな種類のマスクや、ケアアイテムを開発しています。
しかし、世間が徐々に落ち着きを見せていることもあり、近いうちにマスクは不要になると思っている方も多いのではないでしょうか?
そこで、
・マスクのリーディングブランドとして、コロナの収束をどのように感じているのか
・今後の社会はどうなっていくのか
など、マスクの未来に対する疑問を、We'll代表である藤井に伺いました。
●5000億円にも拡大したマスクの市場規模
We'll代表の藤井篤彦
__徐々に落ち着きを見せているコロナの現状を、どのように感じていますか?
藤井:「思っていたより 長かったな」と感じています(笑)。
そもそも、マスクを全員がしないといけないっていうのは、あんまり健全ではないと思っていて。
つけたくない人までつけさせられているという状況を、良しとは思っていないんです。
むしろ、コロナが収束に向かう中で、つけたい人がつけるという、いわゆる正しい状態になっていっていると思っています。
__欲しい人がつけるという未来は、無理をしている人がいないということですね。
藤井:そもそも、コロナだからマスクが生まれた訳じゃなくて、コロナ前からマスクは市場として存在してましたよね。
花粉だったり、風邪の予防だったり、もともとメイクをするのが面倒くさいからとか、医療現場とか。
いろんな用途で使われていたものが、コロナによって全員がつけさせられている状態になっただけなので、市場は一時期に大きくなってますね。
もともとWe’llは、コロナ収束後を見据えた考え方に基づいているので、ワクチンによって落ち着いたこと自体は、「ようやくきた」ぐらいに考えてます。
__そうだったんですね。
藤井:はい、もともと日本国内マスクの市場ってコロナ前で500億ぐらいはあって。今は突然マスクをする人が増えたので、5000億ぐらいの市場になっているというデータがあります。
コロナ前は、500億のうち、不織布がおそらくほとんどを占めていて、今みたいに布マスクつけてる人は多分ほとんどいない状態でした。
●コロナが収束すると、マスクブランドは必要なくなってしまう?
__確かに、私もコロナ前は、マスク=不織布マスクでした!
藤井:現在のコロナ禍で、ファブリックタイプをつけてる方は、約3割程度いるというデータがあります。
コロナ後も同じ500億の市場があるとすると、ざっくり150億ぐらいは、ファブリックタイプマスクの市場規模が見込まれると考えています。
そういった布マスクの1番。「ファブリックマスクといえばWe’ll」いわゆる「ファーストチョイス」と言われるブランドになりたいと思ってます。
そのためのブランド作り、商品開発をしているのがWe’llなので、立ち上げた時から、もうコロナ収束を見据えてた感じですかね。
__ありがとうございます。では、コロナが収束したからといって、マスクから別のものにシフトチェンジするのではなく、今後も「マスク」を軸に置くということですよね?
藤井:そうですね。
マスクを基軸としたライフスタイルブランドというのは、これまでもこれからも、大きく変える予定はないですね。
●多くの人が感じている「マスクをつけてよかった」という経験
__今後コロナが収束しても、マスクをする人が増えるという話題を聞いたことがあるのですが、どう感じられていますか?
藤井:そう思いますね。
マスクつけたことによって、今年とか去年とか「風邪をひかなかった」っていう人、多いと思うんです。それはマスクだけのおかげではなく、手指消毒のおかげでもあるんですが。
そうやって、しっかり予防することで365日元気に過ごしてるっていうのは、みんなにとってすごいプラスのことだなと思っています。
それをみんな一回経験したので、きっと着用率は、コロナ前よりも上がるんじゃないかなと考えていて。
とある調査機関のデータで、「コロナ後もマスクをつけたいと思いますか」という質問に対して7割ぐらいが「はい」と答えているのもあります。
もともと500億だったマスクの市場規模は、もう少し増えると僕は考えていますね。
__今後のニーズとして、インフルエンザや、花粉症とかはあると思うのですけど、他にどういうものを想像されていますか?
藤井:そうですね。寝てる時に喉の保湿ができるとか、マスクつけていた方がお肌がいい状態になる、みたいな感じですね。
マスクの市場がどんどん成長していくと、「予防」というマイナスを消すためだけのものじゃなくて、ポジティブな意味でマスクをつけるみたいな。そうなるんじゃないかと思っています。
日焼けしないとか、「顔を覆うネックウォーマー」みたいな部分に着目する方法もあるので、そういう風にマスクの新しい価値を作り出していくこともできると思っています。
そういうところの延長に、We’llがやる意味があると感じています。
●不織布にはない、布マスクならではの価値とは?
―そんな進化を遂げるWe'llのマスクを将来的に見て、「こんな方に使ってもらいたい」という像があればお聞きしたいです。
藤井:自分と他人を思いやれる、大切にできる人ですかね。
―マナーとしてつけれる人ということでしょうか?
藤井:マナーというか、「積極的につけるアイテム」としてつける人ということですね。
「着けないといけないから、とりあえずその辺にある不織布マスク、安いやつでいいや」と思っている方はWe’llとは相性が良くないかなと思っています。
現状をポジティブに認識して、「これ着けたら風邪花粉、予防ブロックできるし、周りの人にうつさない。どうせつけるんだったら、肌にやさしいものをつけたい」と捉えられる方にはピッタリじゃないかなと。
例えば、「食事に気を使う人」に近いと感じています。
__オーガニック食品を食べる人とかでしょうか?
藤井:そうですね。「どうせ食べるなら、それが自分の血となり肉となるなら、余計なものを入れたくない。いいものを採りたい」という発想で食事を選んでいる感覚。これに意思決定の仕方が近いんじゃないかなと思っています。
―「大切にできるものを選びたい」という感覚を持てる方、というイメージでしょうか。
藤井:そうですね、そういう社会になったらいいなとも思いますね。
このような部分が、We’llの目指すところだと感じています。そうすれば、We’llが大きくなればなるほどウェルネスな社会になると感じています。
__最後に、不織布マスクにはない、布マスクの価値とはなんでしょうか?
藤井:まず肌へのやさしさですね。やっぱり不織布は肌への刺激が大きいですし、布マスクの機能がさらに進化していくと、マスクをつけている時に肌を修復したりすることもできるんじゃないかと思っています。
そして、サステナブルな視点もありますよね。
※2020年は、1年間で15億枚以上の不織布マスクが世界中の海に廃棄されたと発表されています。
https://finders.me/articles.php?id=2531
不織布マスクが良しとされる理由に、「しっかりブロックできる」っていうのももちろんあると思うんですよ。でも、まだ「洗うのが面倒」という、めんどくさい理由で不織布をチョイスしている場合も大いにあると思っていて。
でも、繰り返し使えるWe’llのマスクなら、石油資源を無駄にしない、ロスを増やさないという側面があります。
そういった進化の先にあるポジティブな効果や、環境に配慮する姿勢というのは、不織布にはできない領域かなと。布だからこそできることがあると思っています。
__布マスクのファーストチョイスになり、布だからこそできること、その価値を追求していくのですね。
We’llが今後どうなっていきたいか、という大きな展望が見えました。藤井代表、本日は誠にありがとうございました。
●約8割の人が「コロナ収束後もマスクをつけたい」と回答
今回は、コロナが収束したらマスクは必要なくなるのか、今後のマスク生活の展望をお伝えしました。
一方で、世間ではどういった動きがあるのかもご紹介します。
代表のお話にもあったように、コロナが収束してもマスクを着用し続けたいという方がやはり多いようです。
株式会社プラネットが今年3月に行ったマスクに対する意識調査では、「新型コロナウイルス感染症が落ち着いてもマスクを身に付けたい」と回答したのは、全体の84%。ほとんどの人がマスク着用を今後も続けるという結果も出ています。
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日用品流通の情報基盤を運営するプラネット
出典:株式会社プラネット 意識調査『Fromプラネット』
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本記事のアンケートのコメントには、感染のリバウンドを予防するという目的の他に、顔や表情を隠したいという目的で着用する人もいることが読み取れました。
こういったニーズはコロナが収束してからもあり続けるように感じます。
「何かあった時には、不織布マスク」というのがこれまでの当たり前でした。しかしこの1・2年で、布マスク、ウレタンマスク、医療用マスク、ダブルマスク等、様々な選択肢が目に留まるようになってきています。
だからこそWe'llは、ただ感染を防ぐものではなく、それ以上の機能を備えたマスクをお届けしていきます。
使うことで、人にも社会にも心地よさを届けられるマスク。
もしコロナが収束しても、私たちの生活を豊かにしてくれるマスクを選んでみてはいかがでしょうか。